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【修理記録】アクア(AQUA)縦型洗濯機E5エラー原因と修理

アクア洗濯機E5エラー修理

今回はアクア(AQUA)の縦型洗濯機のE5エラーの修理から原因を解説していきたいと思います。

今回は部品の交換をせずに手直しだけで修理ができました。

問題のあったアクアの洗濯機のモデルはAQW-S601(W)です。

アクア洗濯機のE5エラーの原因は今回の事例以外にもあると思いますがパーツ交換の必要なく修理ができましたので同じ症状でお困りの方はぜひ本記事を参考にされて下さい。

AQUA(アクア)縦型洗濯機のE5エラーの原因

アクアの洗濯機のE5エラーは「脱水の回転が正常に動作していない場合に表示」されるエラーです。

排水不良や回転検出センサーの不具合などが原因とされていますが今回は全く違う原因でE5エラーが発生していました。

今回のアクア洗濯機のE5エラーの原因は「排水ギアードモーター」でした。

今回はギアードモーターを取り外し、再度はめ直しただけで完全に症状は改善しました。

排水ギアードモーター
洗濯機の排水ギアードモーター

このパーツは洗濯機の洗濯槽の下に取り付けられていて、すすぎや脱水の際にワイヤを巻き込んでいき排水弁を開く役割があります。

画像の上部分に見える金色の部分がワイヤーの先でここが排水弁とつながっています。コード型掃除機の電源コードのように画像の状態ではワイヤーは内部に収納されています。

動き出すとかなり強い力でスプリングで閉じられている排水弁を引っ張っていき排水経路に隙間をつくり洗濯槽の水を排出してくれます。

このパーツが駆動する時に独特の動作音があり、すすぎや脱水が始まる前に「ジジジジ…」とゼンマイ仕掛けの時計が動くような音がします。

この音が鳴ればこの排水ギアードモーターは生きている可能性は高いです。

この音は脱水の間でもずっと鳴り続けてますが洗濯機の脱水音にかき消されて普段気が付かないことが多いです。

但し、途中で「パチン」と大きな音がして排水系のエラーが出る場合はこのギアードモーターが排水弁を引いて固定し続けることができずワイヤーが戻り排水弁を再度閉じてしまう不具合なのでこの場合は排水ギアードモーターの交換でしか症状は改善しません。

今回のアクア(AQUA)洗濯機E5エラーの修理

アクア(AQUA)縦型洗濯機

まず、今回チェックしたのは脱水時の音です。

洗濯機の電源を入れて「脱水」を選択します。

スタートを押すと「ブーン」「ブーン」ときちんと動作音がします。

壊れてはいないのではないか?としばらく様子を見ていると「ピーッ」とエラー音がして「E5」の表示。

同じことを再度繰り返してフタのスケルトン部分から内部を確認すると、なんと脱水中なのに「パルセーター」(洗濯槽の下のプロペラ)だけが回っている状態です。

通常、脱水中はパルセーターは回らず、洗濯槽そのものが回転し衣類を回転の遠心力で脱水します。

これはもしかしたら「洗い」と「脱水」のクラッチの切り替えがうまくいっていないのでは?と推測しました。

縦型洗濯機は構造上、洗いで回転する「パルセーター(底のプロペラ)」も脱水の際に回転する洗濯槽も同じモーターとベルトで回転させています。

このパルセーターの回転と洗濯槽の回転の切り替えを可能にしているのがクラッチです。

縦型洗濯機の「洗い」と「脱水」を切り替えるクラッチはシンプルな構造をしており、その要となるのが「排水ギアードモーター」です。

では今回の対処方法を見ていきましょう。

アクア(AQUA)洗濯機の裏側
DSC_0086.JPG

まず洗濯機の裏側の背板を外します。いくつかのビスで止まっているだけなのでプラスドライバーで外しましょう。

排水ギアードモーターの位置

洗濯槽の下にあるワイヤーが出ている黒い箱型の物体が排水ギアードモータです。

すすぎや脱水になるとこのモータがワイヤーを回収(引き込んでいき)左のパーツを引いていきます。

左のプラスチックの四角いパーツの中にある棒がクラッチの芯の先の部分です。

写真には写ってませんが、このクラッチの先のその先に排水弁があります。

この排水ギアードモーターがワイヤーを引くことで排水弁が開かれ、クラッチが脱水に切り替わるまさに一石二鳥の働きをします。

排水ギアードモーター駆動時

ギアードモータがワイヤーを引き込むとクラッチが右に引っ張られ、さらにその先の排水弁も引っ張られます。

洗濯槽クラッチのアップ

別アングルの画像です。

ワイヤーが強く引かれクラッチが動き出します。

というか動くはずですが、今回は「ジジジ…」と排水ギアモーターが引き込む音はするのですがクラッチ部分が一向に動きません。

洗濯機クラッチ機構

ここが洗濯機の洗濯プーリーといわれる洗濯機の洗濯槽の真下の部分です。

この歯車の部分がクラッチです。それを動かないように固定している白い部品がクラッチの切り替えをするパーツです。

先程のワイヤーが引かれることで連動してこの歯車を固定しているパーツが右に外れます。

現在は歯車をしっかり固定しているので画像の状態では回転してもパルセーターのみ回る状態です。

洗濯槽を回す(脱水時)にするにはこの固定を外してやらなければいけません。

排水ギアードモーターの引く力が弱いのが原因かもしれないので一度取り外してみてみることに。

これが今回のアクアの洗濯機の排水ギアードモーターです。

この状態で脱水にしてワイヤーの引きをチェックしてみましたがかなり強い力でワイヤーを巻き込んでいきます。

これはもしかした排水ギアードモーターは正常でクラッチや排水弁が何か強い力で固定されているのでは?

と思いクラッチレバーを動かしてみるとかなり固いのでこれが原因かもしれない思い、レバーを何度か動かしてみるとスムーズに動くように。

なんと今回の不具合の処置はたったこれだけです。

クラッチのレバーがなぜか非常に硬くなっており、強く動かすことで解除ができました。

クラッチレバーが固くなったはっきりとした原因は不明でしたが2011年製(現在2021年)のため駆動部がサビなどで一時的に動かなくなっていただけかもしれません。

クラッチ駆動部に油をさして全てのパーツを戻して再度脱水を選択すると全く問題がなく洗濯槽が回転を始めました。

その後、洗いから脱水までの工程を5回以上確認しましたが問題なく使用できています。

今回の件はパリセーターの回転と脱水層の回転では回転数が明らかに異なるので、脱水の回転が正常に行われていない場合に表示されるE5エラーが出たものと推測されます。

ですので今回のアクア洗濯機のE5エラーの原因は回転検出センサーでも排水不良でもありませんでした。

洗濯機はエラー表示だけではメーカが説明する内容と全く異なる原因があることがしばしばです。

今回は全く費用をかけずに修理することができました。

アクア縦型洗濯機のE5エラーの際は本記事を参考にされて下さい。

今回の記事は福岡の洗濯機買取ブンダバーでした。