エアコン

ハイセンスエアコン分解清掃【HA-S40C2】

ハイセンスエアコンの分解清掃

今回はハイセンスのルームエアコン、HA-S40C2の分解清掃のやり方を解説していきます。

お掃除ロボットなどがついていないスタンダードなエアコンですのでエアコンの分解清掃の際は本記事を参考にされると他メーカのエアコンも分解可能かと思います。

今回は完全分解清掃、全てのパーツを取り出して洗浄するやり方を解説します。油汚れやヤニ汚れが酷いエアコンでもこの分解清掃方法であれば新品同様まで汚れを落とすことができます。

エアコンの分解清掃に必要な工具

今回のエアコンの分解清掃に必要な工具は以下のものです。

  • ドライバー(インパクトドライバーがあればより〇)
  • ラジオペンチ
  • ハサミ
  • インシュロック(あればでOK)
  • マジックリンスプレーか換気扇クリーナー
  • アルカリ電解水、もしくは重曹クリーナー
  • 高圧洗浄機
ハイセンスのルームエアコンHA-S40C2

それでは早速やっていきましょう。

ハイセンスエアコンの分解清掃 パネルを外す

エアコンパネル開いた状態

表面のパネルを開きます。
このパネルは左右に突起があり取り外すことが可能ですのでまず取り外します。

エアコンのパネルの爪

次にエアコンのフィルターを清掃します。

エアコンフィルターは取外して換気扇クリーナーなど油を落とす系のクリーナーでつけ置きします。

エアコンフィルターの清掃

ハイセンスエアコンの分解清掃 本体カバーを外す

エアコンフラップ

エアコンのフラップとは風の上下をさせる羽のような部分。
まずは真ん中の止まっているピンを外し、左を抜いて、右側を抜きます。

エアコンのフラップの外し方

続いて本体カバーについている温度センサーを外していきます。

エアコンの温度センサー

温度センサーを外し終わりましたら、カバーを外していきます。

カバーを固定しているビスを外していきます。

エアコンの下部には3か所ビス隠しされている部分があるのでプラスチックのカバーを引き上げてビスを外していきます。

このエアコンのエアコン本体カバーのビスは全部で6か所です。

全て外していきます。

エアコンのカバーは本体上の部分は爪でとまっています。
指を入れるなどして引っ張ってツメのロックを外しましょう。

エアコンのカバーの爪ロック

このタイプのエアコンは室内機カバーにランプなどの電子部品が取り付けられており、室内機基盤と配線で繋がっています。

途中のカプラーという端子の部分で取外しが可能ですので取り外します。
このカプラーは指で押しながら外すタイプと、ツメを押し上げて外すタイプとあるので気を付けてください。

今回のエアコンはツメでロックされているのでマイナスドライバーなどでロック部分を持ち上げて外します。

エアコン室内機のカプラー端子

ここまで出来たら室内機カバーを取り外せます。

室内機カバー

この室内機カバーも内側のカプラーの先の電子部品を外せば丸洗いができます。電子部品は水に弱いため洗う際は必ず取り外してください。

この次は室内機の本体をさらに分解していきます。

ハイセンスエアコンの分解清掃 室内機の電子機器を外す

室内機左側モーター

室内機の左側についているモーターです。室内機から出る風を左右に動かすフラップを調整するためのモーターです。

このモーターは室内機エアコンの「ドレンパン」という水が溜まるパーツに取り付けられています。

このドレンパンはエアコンの冷房使用時は常に濡れている状態なのでカビの温床となります。

丸洗いするので濡れてはいけない電子機器は全て外していきます。

このモーターは小型のビス2点でとまっているだけですのでドライバーで外していきます。

左右フラップの接合点

このモーターは左右フラップと直結しているので結合点をラジオペンチでつまんで外します。

これでモーターは外れますのでモーターの配線を外していきます。

取り外した左右フラップのモーター

続いてドレンパン右側のモーターも取り外していきます。

左側のモーターと同じように小型のビス2点でとまっているだけです。

このモータは最初に取り外したフラップ(風を上下に動かす)を制御するモーターです。

上下フラップのモーター

続いて本体基板から出ている「アース線」と「温度センサー」を外していきます。

まずアルミフィンに縛られているインシュロックをハサミで切ります。
組上げるときは同じところにインシュロックで縛って固定してください。

インシュロックをカット

アース線はドライバーで外し、温度センサーは専用の設置スペースに固定ピンと一緒にはまっているだけなのでそのまま引き抜きます。

アース線と温度センサーの分離

エアコン室内機にVA線(3本線の電線)がついている場合も邪魔になるので外してしまいましょう。「1」「2」「3」と記載された上の部分の白部分がボタン式のロック部分になるのでこの部分をマイナスドライバーなどで押しながら引き抜きます。

ドレンホースも邪魔であれば外します。後ろ側でビス一本で固定されているだけです。

VA線の分離

次に室内機の基盤を固定しているビスを外します。

室外機を固定しているビス

続いて室外機の基盤のカバー(銀色のパネル)を固定しているビスを外します。

基板のカバーのビス

エアコン室内機の基盤カバーを取り外します。

これでエアコン室内機の基盤の内部が一部見えます。

最終的にこのエアコン室内機は丸洗いするため、この基板を本体から取外します。

エアコン室内機には一番奥に送風ファンを制御する大きなモーターがあります。
このモーターとエアコン室内機の基板は配線で繋がっているため、その配線を見つけ出してエアコン室内機基板から取り外します。

エアコン室内機モーター

エアコンの基盤を少しずらしてみると奥にエアコン室内機のモーターが見えます。
根元に繋がっている配線をたどっていきます。

エアコン室内機の送風ファンモーターカプラー

たどってみると赤丸のカプラーと繋がっています。

このカプラーを取り外します。

取り外したカプラー

爪の部分を指でつまむと簡単に取り外せます。

エアコン基板取外し

これでエアコンの基盤一式がエアコン室内機本体から取り外せました。

基板がなくなったエアコン室内機、アルミフィンとモーターとドレンパン

エアコン室内機基板を取り外したらアルミフィンの下にモーターが見えます。

次はエアコンのアルミフィンを外していきます。

まず裏の配管カバーを外します。

裏の配管カバー

次にアルミフィンを固定しているビスを3点外していきます。

左側の2点をまず外していきます。

続いて右側モータの上にある1点を外します。

アルミフィンの固定ビス

アルミフィンを持ち上げて本体から分離させます。

取り外しの際に突っかかる場合は裏の配管は多少曲げても大丈夫ですので慎重に外していきます。(ただし配管が折れた場合は修繕できませんので慎重に)

アルミフィン分離

取り外したアルミフィンです。

アルミフィン本体

そしてアルミフィンがなくなった室内機本体です。

もう室内機というよりローラーとモーターだけですね。

エアコン室内機のモーターとローラー

続いてエアコンのローラーとモーターを分離します。

結合点はビス一点のみでローラーの右端に一か所隙間があり、そこからプラスドライバーを入れてビスを緩めます。

ローラーから取り外したビス

このビス1点でローラーは固定されてますので組上げの際はインパクトドライバーなどでしっかり締めましょう。締まりが弱いとローラーが左右に動いて異音が発生します。

続いてモーターを固定しているパーツをはずしてモーターを取り外します。

エアコン室内機のファンモーター

これで取り外したパーツは丸洗いが可能です。

エアコン室内機のすべてのパーツ

ハイセンスエアコンの分解清掃 洗浄する

エアコンの室内機で汚れが酷いのはアルミフィン、ローラー、ドレンパンの3か所です。これらのパーツは重点的に洗います。

カビの生えたドレンパンの内部

それぞれのパーツを高圧洗浄機で洗浄していきます。

まずはアルミフィンから。

アルミフィンの高圧洗浄機での洗浄

今回の分解清掃ではアルミフィンを丸ごと取り外しているので通常洗えないアルミフィンの裏側まで洗うことができます。

油汚れやヤニ汚れの酷いエアコンではこの洗浄方法を実施しない限りニオイや汚れは落としきれないです。

アルミフィン裏側

他のパーツも高圧洗浄機で丸洗いしていきます。

高圧洗浄機で丸洗い

エアコン室内機の洗浄は水のみで洗浄しますが、油やヤニ汚れが酷いときはアルカリ電解水など優しめの洗剤を散布してから洗います。

アルカリ電解水

これでハイセンス、ルームエアコンの分解清掃は終わりです。

洗浄後、乾いたら逆の手順で組上げていきましょう。

当店では組上げた後、再度室内機と室外機を繋いで送風運転で動作に問題ないかをチェックしています。

エアコンの分解清掃は非常に手間がかかる作業だという事をお分かり頂けたと思います。

エアコンの分解清掃はキレイに汚れを落とすことができる反面、組上げの失敗により故障に繋がることもあります。

エアコンの分解清掃は慎重に丁寧に時間をかけて行いましょう。

今回の記事は福岡のエアコン買取リサイクルショップのブンダバーでした。