家電の故障

洗濯機の給水エラーの原因

洗濯機の給水エラーの原因

こんにちは。年間1000台以上の洗濯機を買取・販売する福岡のリサイクルショップ・ブンダバーです。

今回は洗濯機の給水エラーについての記事です。

洗濯機の代表的エラーである給水エラーは実は自分で修理することができるかもしれない洗濯機の不具合です。

ご使用中の洗濯機から「給水エラー」が表示されたら本記事を参考に対応して頂けると幸いです。

福岡のリサイクルショップ

洗濯機の給水エラーの3つの症状


洗濯機の給水エラーが出た時の洗濯機の症状は主に3つあります。

①洗濯機に水が入らない。

②水は入っているがそのまま排水されている。

③洗濯機が水が入っていることを認識できていない。

それではそれぞれについて解説していきますね。

洗濯機に水が入らない

洗濯機に水が入らない症状でメーカーの取扱説明書を確認すると、以下のように記載されています。

Q.水道の蛇口は開いていますか?(バカにするなと言いたい)

Q.そもそも水道は開栓はしていますか? (もっとバカにするなと言いたい)

ただし、水道を開栓していても蛇口から水が出ないという症状は当店でも何度も確認していますので、入居後、洗濯機を設置して1回目で給水エラーが出る場合はこちらを疑ってみて下さい。

水道管は長い間使用されていないと水が出ないことはあります。

まず確認するのは洗濯機に水が入る音です。ドラム式洗濯機では確認しにくいですが、縦型洗濯機では水が入ってくる音は耳を当てれば必ず聞こえます。

ドラム式洗濯機の場合は扉がスケルトンのガラスになっているので目視で水が入っているか確認しましょう。

水が全く入っていない場合は、まず考えられるのが洗濯機の「給水弁」の故障です。

残念ながらこの洗濯機の給水弁の故障だけは手の打ちようがありません。

洗濯機の給水弁が開かないため、水が入らないのです。

この場合は洗濯機の給水弁の交換するしかありません。

洗濯機に水は入るがそのまま水が抜けていく

これは縦型洗濯機でも、ドラム式洗濯機でもよくある不具合です。

洗濯機に水が入っていく音(ジャバジャバ)がするのに、しばらくすると洗濯機から「給水エラー」が表示される。

水は入っているのになんで給水エラーが出るの?と不思議になりますね。

この場合、考えられるのは洗濯機の「排水弁の異物」です。

排水弁は洗いの時は通常閉じたままです。すすぎや脱水の際に開いて水を排出します。

洗濯中、ポケットから取り忘れた小銭、ヘアピン、鍵などが洗濯機の排水時に排水弁につかえてしまって、排水弁が完全に閉まらないため水が抜けていくのです。

するとどうなるのか。洗濯機に水は入り続けるが同時に抜け続けるためいつまでたっても洗濯機の設定水位にならないのです。

洗濯機は、決まった時間内に設定水位にならない。おかしいぞ?ということで「給水エラー」を表示して止まります。

実は洗濯機は水が入ってきているかどうかはわかりません。そういったセンサー(水の流れを感知する)は洗濯機には付いていないためです。

ただ、洗濯槽内の水位を感知することはできるため、

「設定水位にならない → 水が入っていないのではないか → 給水エラー」と結論付けるのです。

チェック方法は洗濯槽に水が入っているのを確認し、排水ホースを排水溝から抜いてみましょう。洗いの最初の段階で排水ホースから水が抜け続けている場合、ほとんどがこの症状です。

通常この時、排水弁は閉じてなくてはいけません。

この洗濯機の不具合でできる対応は排水弁の異物を取り除くことです。

洗濯機の下

洗濯機の電源を抜いて洗濯機本体を傾けて下を覗いてみましょう。

洗濯機の排水弁(外側)

排水ホースをたどっていくと洗濯槽に繋がっていますね。

この洗濯槽の根元の部分にピンで止まっている部分が排水弁です。

洗濯槽の根元から排水ホースを取り外してみましょう。

洗濯機の排水弁(内側)

排水ホースを取り外すと排水弁の内側が見えます。黒い部分が弁で通常しっかりしまっているはずですが半開きです。

奥のほうを指を入れて何か異物が詰まっていないか確認します。

洗濯機の排水弁の中の5円玉

出てきました。5円玉です。これが弁の間に挟まって排水弁が締まりきらなかったみたいです。

異物を取り除いたら排水ホースを戻して動作をチェックしてみてください。きっと直っています。

洗濯機が水が溜まっていることを感知できない

これもよくある洗濯機の不具合です。

ケースとして洗濯機に振動を与えたりする移設・運搬時に多く発生します。

ここで皆さんに質問です。

Q.水50Lが入る洗濯機に10Kgの鉄アレイを5個入れて、洗濯機を満水まで水が入る設定にします。スタートボタンを押すと洗濯機の水はどこまで溜まるでしょうか?

①満水まで入る

②半分程度まで入る

③全く水は入らない

どうでしょう。




答えは①の満水まで入るです。

え?だって水の重さは1ℓ≒1Kgで洗濯機の洗濯槽に合計50Kgの重さの鉄アレイが入っているならすでに洗濯機の洗濯槽内の負荷は50Kgなので水は入らないのではないか。

と思った方も多いのではないでしょうか?

違います。洗濯機は洗濯槽内の水量は水位センサーで測っています。

洗濯機は水の重さを測ることはできません。水位センサーは洗濯槽からチューブでつながっており、洗濯槽から入った水がそのチューブを入っていくと、チューブ内部の空気が押し上げられます。その空気の圧力を計測して現在、洗濯槽にどのくらいの水が入っているかを判断しているのです。

この洗濯機の不具合で非常に多いのは洗濯槽からのチューブ抜けです。

洗濯槽は洗濯機本体から4点の金属ワイヤーで釣り下がり固定されており、上下左右に動くように設計されています。

通常の洗濯中動作でもある程度動くのですが、移設・運搬の際、強い衝撃を与えると洗濯槽が大きく揺れ、洗濯槽側のチューブが抜けてしまうことがあります。

するとどうなるでしょう。

洗濯機に水は入り続けるのですが、洗濯機の水位センサーは入ってきた水を感知できません。

前述したように洗濯機は洗濯槽の重さを量る機能はないので、ついには洗濯槽から水が溢れ出ます。

そして②の「洗濯機に水は入るがそのまま水が抜けていく」と同じく、設定された時間になっても設定水位にならないということでタイムアウトとなり、水が入ってきていないと思い込み、給水エラーが出るのです。

この洗濯機の不具合の対応は、チューブを繋ぎなおすことです。

では実際にやっていきましょう。

洗濯機の裏側

洗濯機を取外し裏側を向けます。

洗濯機の後ろのパネルを外す

洗濯機の裏側の金属製のパネルを外します。プラスドライバーでネジが止まっている個所をすべて外します。

洗濯機の中の洗濯槽(外側)

パネルを外すと洗濯槽の外側が見えます。
オレンジ色のチューブがぶら下がっているのが確認できます。

洗濯槽から抜けたチューブ

アップの画像がこちらです。このチューブは本来、洗濯槽に繋がっていますが、今回は外れているので繋ぎ直します。

洗濯槽にチューブを戻す

チューブを洗濯槽に繋げたら接着剤などで再び外れることがないようにしましょう。

水位センサー

ちなみにこちらがチューブの先にある水位センサーです。チューブ内に侵入した水で押し上げられた空気圧を測って水位を感知しています。

稀ですがこの水位センサー側のチューブが外れていることもあります。

また、チューブが破れている場合も同様の症状がおこります。

水位センサーの故障も考えられますが、水位センサーは故障しにくいパーツですので可能性は低いです。

洗濯機の給水エラーの原因 【まとめ】

洗濯機の給水エラーは水が入らないことよりも、洗濯機に水が入っているのに出るケースが多くあります。

水センサーと排水弁の理屈を知っていれば対処が可能ですが、給水弁自体の故障の場合は手直しでは直りません。

ですが、洗濯機の不具合の中でも自分で手直しができる可能性がある数少ないエラーですので給水エラーが出たときは本記事を参考に対処してみてください。

以上、今回の記事は福岡の洗濯機買取ショップ・ブンダバーでした。