今回はドラム式洗濯機の異音(うるさい音)と振動について記事にしていきたいと思います。
内部を分解した写真で分かりやすく解説しますので最近ドラム式洗濯機の音が大きくなってきたという方はぜひ参考にされて下さい。
ドラム式洗濯機の異音と振動の修理には部品の交換が必要なケースもあれば、手直しで修理が可能なケースもあります。
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ドラム式洗濯機の異音と振動は主に2つのパーツが原因
ドラム式洗濯機の洗濯槽はスプリングで吊るされていて下からダンパー(ショックアブソーバ)で支えられている構造になっています。
ドラム式洗濯機の洗濯槽は内部で宙に浮いているような構造です。
スプリングは洗濯槽を吊り下げているパーツです。
洗濯槽をしっかり支えて振動を吸収するのがダンパーと呼ばれるスプリングサスペンションです。
車でいうショックアブソーバ的な役割を果たします。
ドラム式洗濯機の異音と振動はほぼこのどちらかのパーツに問題があります。
そしてドラム式洗濯機の異音と振動の症状からどちらに問題があるのか推測することができます。
お使いのドラム式洗濯機の症状から見ていきましょう。
洗濯物を入れていない状態ですすぎや脱水の際にドンドンと音が鳴る
この場合では洗濯槽を吊っているスプリングに問題があります。
スプリングの留め具の片方が外れている場合などにこの症状があります。
スプリングが外れてしまっているため、洗濯槽が左右に動いて当たっている状態です。
逆さにしたボクシングのパンチミットのように下部は固定されているのですが上部は左右に動くためこのような音が発生します。
ドラム式洗濯機を手前に引いたり押したりしてドンドンと洗濯槽が動き音がする場合はほぼこのパーツが原因とみて間違いないです。
スプリングの端のどちらかが外れていないか、もしくはスプリングで洗濯槽を固定する部分が破損していないかを確認しましょう。
それではドラム式洗濯機の内部を見ていきましょう。
今回はシャープとパナソニックの洗濯機を例にして見ていきます。
まずドラム式洗濯機の後ろのビスを外して背板を外します。
洗濯槽を支える2本のダンパー(サスペンション)が見えます。
上の画像は少しわかりにくいですがシャープのドラム式洗濯機のスプリングです。2つのスプリングが洗濯槽を吊っています。
通常のこの状態であれば問題はありません。
上の画像はパナソニックのドラム式洗濯機のスプリングです。
パナソニックは左右にスプリングがあり、洗濯槽を固定しています。
こちらも問題ありません。
洗濯物を多めに入れると音や振動がでる。高速回転の際に音と振動が出る
この場合はほぼダンパー(サスペンション)が異音と振動の原因です。
ダンパーはシャープでは2本、パナソニックでは3本あり、メーカによっては配置や構造が異なります。
洗濯物をある程度入れると音と振動が発生す場合はダンパーのどれかが外れてしまっている、もしくは固定が上手くされていないことが原因です。
ではまずシャープの場合です。
シャープのドラム式のダンパー(サスペンション)はねじ込み式です。
右回しで固定されます。
シャープのドラム式洗濯機はこの部分が外れてしまってグラついていることがよくあります。
この場合は手直しで直りますので、ダンパーがねじ込み式の場合は回してしっかり固定しましょう。
本当にこれだけで直りますので試してみる価値があります。
パナソニックのドラム式洗濯機は3本のダンパーで洗濯槽が固定されています。
なかでも右側の青色の緩衝材のダンパーは摩耗がしやすく、ここが原因で振動と異音が発生するケースが多いです。
上の画像ではダンパーが左右に動かないように形のしっかりとした緩衝材が左右にはまっています。
上の画像は緩衝材が摩耗したケースです。
この場合はダンパーを左右に動かしてみると分かるのですがだいぶ動きます。
これが脱水時に洗濯槽が動いて音と振動を発生させる原因です。
この場合はメーカー修理が必要です。
パナソニックのドラム式洗濯機は同じダンパーの同じ緩衝材が摩耗しやすく、修理を依頼した際に無料で対応して頂いたことがあります。
ドラム式洗濯機の音と振動のまとめ
ドラム式洗濯機の異音と振動の不具合はほとんど洗濯槽を吊るスプリング、衝撃を吸収するダンパーのどちらかが原因です。
スプリングが外れていないか、ダンパーが手で握って動かしてみてカタカタ動くことがないかをチェックしましょう。
ドラム式洗濯機は後ろにモータとベルトがあるので分解するのは注意が必要です。
必ず電源を抜いた状態で行いましょう。