リサイクル家電記事

【ドラム式洗濯機】脱水時のゴォーッという音の原因

皆さんこんにちは。

家電専門・福岡のリサイクルショップ・ブンダバーです。

今回はドラム式洗濯機でよくある脱水時の「ゴォーツ」という異音と脱水エラーについて記事にしていきたいと思います。

今回修理にチャレンジしたのはこのドラム式洗濯機です。

SHARP2017年製ES-S7A

今回のシャープのドラム式洗濯時ES-S7Aはドラム回転時に「ゴォーッ」という音がして、脱水の時に特に音が大きくなります。

また、脱水を開始しても軽く回っては止まり、また軽く回りだすことを繰り返し、なかなか本回転(高速回転)に移行しない症状も見られました。

脱水のデジタル表示の残り時間が6分からいつまでたっても進まない状態です。

今回、この脱水ができない原因とドラム回転時の異音は密接な関係がありました。

特にSHARPのこの手のドラム式洗濯機はこの症状が多く見られますので、同じような症状でお困りの方に参考になると幸いです。

脱水時の「ゴーッ」という音の修理は不可能

今回は結論から申し上げると、修理はできませんでした。

詳しくは後述しますが、今回の異音の原因は洗濯機の水槽の半分を交換する以外に方法がなく、部品を調達できるメーカさんのみ対応ができる不具合になります。

ただし、ドラム式洗濯機の全てを分解する必要があるため、修理費はかなり高額になることが予想されますので保証期間内の修理以外では買い替えを検討された方が良いかと思われます。

ドラム式洗濯機の「ゴォーッ」という音の原因

この音の原因は「軸受けベアリング」の摩耗、もしくは損傷が原因です。

このベアリングというパーツはドラムの回転軸を受けて滑らかに回転させる部品です。

ベアリングの中にはいくつも玉が入っていて回転時には音もなく滑るように回転するのですが、中に異物が入り込んだり、摩耗したり、グリスの消耗などで音が発生することがあります。

ドラムの回転とあわせてこの「ゴーッ」という音が鳴る場合はほぼこのベアリングが原因です。

厄介なのは洗濯機の軸受けベアリングは洗濯機の水槽と一体化しているため、取り外しができないことです。

洗濯機の水槽の防水のため、直接水槽に埋め込まれているのです。

ですのでこの部品が音を発した場合、グリスの注入によって直らなければ、ベアリング自体の玉が摩耗、損傷しているケースで、このパーツを交換するには水槽ごと取り換えなくてはいけません。

今回はグリス注入によって直る可能性に賭けて水槽のベアリングまでアクセスしてみました。

ドラム式洗濯機の軸受けベアリングの場所

上の画像がドラム式洗濯機のドラムを取り出した後の画像、水槽を半分に割った状態です。

真ん中の黒部分がドラムの軸を支えるベアリングです。

この状態では水槽は宙づりの状態で動くので水槽自体を外していきます。

水槽を外したドラム式洗濯機です。

もはやドラム式洗濯機には見えないですね。

ベアリングのカバーをマイナスドライバーで外して内輪を回してみると、ゴロゴロと音がします。

通常ベアリングは指で回して音がするとはありません。

グリスを注入してみましたが、全く音は変わりませんでした。

ずっと指で回し続けてみるとベアリングの内部の玉のどれかが破損しているような感触がします。

今回はここで諦めることにしました。

洗濯機の軸受けベアリングは防水上、しっかり水槽に埋め込まれているので、無理に取り外した場合は水槽にダメージを与えてしまうので、ベアリングを交換できたとしても水漏れをしてしまう可能性が非常に高いです。

もし、これを修理する場合は水槽の半分を丸ごと交換する以外に方法はないように思えます。

ドラム式洗濯機の脱水時の異音とエラーの関係

今回のシャープES-S7Aドラム式洗濯機は「すすぎ」から進まない。脱水だけ選択しても高速回転に移行しないまま何度も低回転を繰り返すという症状も見られました。

このケースで考えられるのは内部の衣類が片寄っているか、片寄りを検知するセンサーが壊れているかです。

今回は洗濯槽は空の状態なので片寄りは無く、それでも脱水はできない状態でした。

試しに加速度センサー(水槽の振動を検知するセンサー)を水槽自体からとりはずして振動がない場所に固定し、「脱水」を行ってみると、通常通り高速回転に移行し、問題なく終了しました。

これは推測ですが、ベアリングの不具合が水槽に振動を与えてしまい、それを加速度センサーが検知することにより保護機能が働き、脱水の本回転に移行ができないのではないかと思われます。

ドラム式洗濯機の「ゴォーッ」という音は致命的な不具合

ドラム式洗濯機のベアリングが音の原因の場合は致命的な不具合です。

本記事を読んでいる方は同様の症状に悩まされている方も多いと思います。

実際にこの音を聞いた方はわかりますが、この音は想像以上に大きく、騒音レベルになるのでとても夜に洗濯機を回すことができません。

またドラム式洗濯機の最深部まで分解が必要とあり、修理が高額になることも予想されるので無料保証期間でない限り買い換えを検討された方が良いでしょう。

洗濯槽が斜めに固定されているドラム式洗濯機は縦型洗濯機に比べて、ベアリングにかかる負荷が高いのも、ベアリングを悪くする原因かもしれません。

ただこの症状は特定の機種に多く、特にSHARPのドラム式洗濯機に多く見られます。メーカが採用するベアリング自体の品質にも問題があるのかもしれません。

洗濯機の純正の中古パーツ販売店・リサイコー

今回の記事は福岡の洗濯機買取・ブンダバーでした。