リサイクル家電記事

自分でできるエアコンのガス漏れの確認方法


今回はこれから暑くなる夏に向け多発するエアコンの不具合についての記事です。

エアコンの故障で頻度が最も多いのがエアコンの「ガス漏れ」です。

ただ、通常の方はエアコンの「ガス漏れ」といわれても自身で確認しようがないのが実情です。

自分でガスが抜けているのか確認する方法はないのか?

今回はエアコンのガス漏れを自分で確認する方法をお教えします。

エアコンのガス漏れの症状

エアコンのガスが漏れた際の症状は冷房で「冷えない」、暖房で「温まらない」です。

エアコンは内部のガスが漏れた状態でも一定の時間運転します。

そしてある程度動作してエアコン内部のセンサーが(冷房で)温度が下がらない、(暖房で)上がらないことを検知しておかしいぞ?ということでエラーを出します。

エアコンにはガス漏れ以外でもパーツの故障で冷えない、温まらないということがあるのでなかなか素人ではガス漏れかどうかの判断は難しいです。

まず、大前提として室内機が動いて風が出ていること、そして室外機のファンが回っていることを確認しましょう。(ガス漏れでも室外機のファンは数分は回ります。)

室内機から風が出ていて室外機のファンが回っていない場合は室内が設定温度になっているか、もしくはエアコン自体が「設定温度」になっていると勘違いしている可能性があります。

例えば冷房運転では設定温度が20度の場合、室内温度が20度より低くになると室内機のファンは回り風を送り続けますが扇風機のようにただ風を送るだけの状態で、室外機は運転を停止しています。

これ以上お部屋を冷やす必要がないため熱交換をする必要がないため室外機が運転をやめている状態です。(お部屋が設定温度以上になれば再度室外機が回りだします)

例えば室温28度、エアコン設置温度18度などにして室外機が動かない場合はエアコンの温度センサーや室外機のファンが壊れているなど他の理由も考えられます。

エアコンのガス漏れについてだけ言えばその症状的には次のようになります。

①電源を入れて冷房運転をする。

②室内機が回りだし、続いて室外機が回りだす。

③しばらく回るが冷風は出ない。

④室内機がエラーを出して止まる。(機種によってはエラーが長時間出ない場合もあります)

自分でできるエアコンのガス漏れのチェック方法

まず、室外機のファンが回りだしたら、その風を掌で感じてみてください。

エアコンの運転が冷房の場合は室外機から出てくる風が不自然な温かみがあります。

感覚としては扇風機の風を掌で感じるようにしてください。

通常扇風機の風は涼しいですよね。

エアコンの室外機から出る風は冷房運転の際は生温い風です。

これは夏場でもはっきりわかるくらいの温かみがあります。

これがガス漏れの際は扇風機と同じただの送風となります。

理由はガスが入っていないため熱交換ができないためです。

冷房運転で冷たい風を室内に送り出せば室外機からは反対に熱い風が出ていきます。

室内機から出る風が冷えているかを判断するより室外機からの風の温度で判断したほうがわかりやすいです。

これは夏場など掌に汗をかいている場合は室内機の風が通常の送風の場合でも冷えて感じるためです。

室外機から出る風が常温の場合はガスが足りていないケースがほとんどです。

絶対したいエアコンガス漏れのチェック3項目

エアコン内部のガスが抜けているかは専用のガス圧を測る機器で確認するのが一番ですが、通常一般家庭にそのような機器はありませんので、ガスが抜けているかは3つの項目から確認しましょう。

室外機のファンから出る風の温度を掌で確かめる。

前述したエアコンのガス抜けの確認方法です。
あれ?おかしいぞと思ったらまずこれを試してみてください。
誰でもできる一番簡単な確認方法です。

エアコンの室内機も室外機も風を出した状態で、時間がたってもエアコンの室内機、室外機から常温の風が出ている場合は次の項目を確認してください。

エアコン室外機の配管の付け根の部分を目視で確認する

エアコンの室外機の配管の根元の部分のカバーはプラスのネジで止まっています。

プラスドライバーで外してみましょう。

配管が2本室外機につながっているかと思いますが、今回確認するのは細い方の配管です。

エアコンの動作確認は「冷房」運転で行ってください。

細い方の配管に霜が付着している場合はガスが不足している状態です。

画像の配管のように明らかな厚みがある霜が付くケースではガスが足りていないと考えて間違いないです。

エアコンの冷房動作時に少しの時間だけ霜がつくことがありますが、通常2分程度で水滴に変わります。

ガス不足の症状としてはこの霜がどんどんひどく、濃くなっていきます。

そうなった場合は他のどんな故障よりも「ガス不足」「ガス漏れ」の可能性が高いです。

ガスが半分以上無くなっているとこの症状がでます。

配管がまったく冷たくもならないケースでは完全なガス欠

配管に霜が付いていない場合は細い方の配管を軽く触ってみて下さい。

配管の細い方はこれから室内機に流れていく冷気で、太い方の配管は室内機で冷気を放出した後の弱い冷気です。

細い方の配管(画像では上の配管)を触ってみて冷房運転中に全く冷たくないのであれば、ガス不足ではなく、「エアコン内部の完全なガス欠」です。

この時室外機のファンが回っていることを確認してください。(室外機のファンが回っていなければ熱交換ができないため常温もありえます。)

室外機ファンが回っていて室内機の細い方の配管(2分と呼ばれる配管)が水滴もつかず常温の場合はガスが全く入っていません。取付のミスや物的破損で配管が破損した際によくあります。この場合はガスをチャージしても短期間ですぐ抜けてしまう可能性があるのでガスチャージする前にどこからガスが漏れているのかリークチェックし、漏れの箇所を修繕してからのガスチャージとなるので高額修理になります。

エアコンガス漏れのチェック方法 まとめ

今回の記事をまとめるとガス漏れかどうか判断する場合は以下のチェックをします。

①エアコンを冷房運転させる

②エアコンの室外機のファンが常に回っているか確認(できていれば熱交換はできている)ここがチェック中に絶対に止まらないのを確認してください。

③エアコン室外機からのファンの風を掌で感じてみる。(暖かい風が出てなければおかしい)

④エアコン室外機の右側のカバーをプラスドライバーでネジを外し目視で見てみる。
霜がはっきりと細い管に付着しそれが時間とともに濃く大きくなっていけばほとんどのケースで「エアコンのガス不足」です。

⑤エアコンの室外機の細い配管に霜が付いていなければ直接触ってみる。
夏場であれば水滴が付く冷たさが通常なので、配管が常温であればガス不足よりさらに悪い「エアコンの完全なガス漏れ」となります。

今回のチェック方法は夏場の方法です。冬は冷房運転ができない(室内温度が冷房の設定温度以下になるため)のでこの方法はできません。(厳密には強制冷房という方法もあるのですがそれは別の機会に。)

ご自身でエアコンのガス漏れかどうか確認する際は今回の記事を参考にしていただけると幸いです。

今回の記事は福岡でエアコン買取のリサイクルショップ・ブンダバーでした。